Marakkech*マラケシュ

映画で有名になったあのカサブランカからバスに揺られる事
8時間だっただろうか。ようやくたどり着いたマラケシュは
此処は何処、あなたは誰、と異次元空間にすっとばされた。
ジュマエルフナ広場は大道芸人や物売り、おのぼりさんで
で大賑わい、みんな楽しそうに笑っていたのが印象的だ。
     
      このおじさんは水を売っています。
 
  あまりにも美味しそうな焼きもろこしの匂いに誘われてしゃがみこむと、
  好奇心旺盛な人達にあっという間に東洋人は囲まれてしまうのであった。
ジュマエル広場で楽しく大道芸を楽しんでいると後ろから
「日本人のかたですか?」と青年に声をかけられました。
「はい」と答えると彼は本当に嬉しそうに
「良かったあ、此処に来ればいつか日本人に会えると思って何日も通ってました。」
「?」。

彼はサハラ砂漠で旅の途中体調を崩し、ひどくホームシックになっていました。
思い起こせば20年くらい前はインドなんかを旅してると途中出会う日本人とは
必ず言葉を交わし旅の情報を交換するのがごく自然な事だった。

今となってはアメリカやタイでも何処に行っても日本人にやたらと遭遇するので
互いに見て見ぬふりをする事が自然になってしまったみたいで、なんかつまらない感じ。
そうかまだ場所によってはこうなんだ。変わってしまったのは私の方だったんだ。

稲川順二のような藤村俊二のようなマラケシュのオヤマです。


大道芸人の芸に観衆は釘ずけ、出し物は「軟体少年」でした。
それから2週間ぐらいしてカサブランカの街を歩いていると後ろから明らかに外人が
日本語でやたら話し掛けてくる、最初は無視していたが悪い感じではなかったので
立ち止って話しをしてみた。

彼の話によると同じ宿に日本人が宿泊しているが毎日泣いている、自分は日本語力
の不足で彼の気持ちを分かって慰めてやる事が出来ない、だから一緒に来て話を聞
いてやってくれないかと言われた。もしかしてマラケシュで会った奴かなと思い一応
行ってみた。ベットに突っ伏して泣いていたのは別の日本人だった。

彼の旅の目的はサハラをバイクで横断する事だった。日本を出てから可能な限り陸路
を使って途中イギリスで働き金を作りやっとの事で2年くらい掛けてモロッコまでたどり
着いたところでバイクを盗まれてしまったのだ。

事情を一通り聞いて考え付く事は全部言ってみた。しかし何を言ってもあらゆる手を尽
くしたが駄目だった、という絶望的な返事しか返ってこない。
なので「じゃあ、しょうがないね。帰るわ。」といって部屋を後にしようとすると、いきなり
起き上がり「えっ、かっ、帰っちゃうですか?」って。ちょっと冷たかったかな。
それから暫くは最悪の事態を「サハラでバイク」と言う事になりました。

山の澄んだ空気と抜ける蒼い空、雪解け水のせせらぎに
陽の光が反射してまぶしい、馬が水を飲む姿にしばし目を
奪われ時が経つのを忘れかけた時、あっ此処って・・・と思うとき。

砂漠の民ベルベル族の男性。
注:旅の情報としては参考になりませんのであしからず。

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